【不妊治療】子宮内フローラ検査と膣培養検査を受けることにしました

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私は、低AMHのため、採卵をしても卵子があまりとれません。

1回の採卵で凍結できる胚は、1個が限界です。

そのため、何回か採卵をして、できるだけ凍結胚を増やす「貯卵」を試みています。

 貯卵については、こちらをご参照ください。

isohiyo-wantbabysooner.hatenablog.com

 


 

 採卵をして凍結胚をためる努力をするとともに、

「移植にむけても準備をしておいた方がいい」

と先生に言われたため、

子宮内フローラ検査

膣培養検査

を受けることにしました。

子宮内の環境を整えて、できるだけベストに近い状態で移植をするためです。

 

ちなみに、子宮内フローラ検査&膣培養検査の他に、

子宮内膜炎検査

子宮鏡検査(ポリープの有無を調べるため)

も同時に受けることにしました。

盛りだくさんです。

 

今回は、子宮内フローラ検査と膣培養検査について、費用や注意点などをまとめました。

 

 

子宮内フローラってなに?

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従来、子宮の中は無菌状態だと考えられていましたが、最近の研究で多数の細菌が生息していることがわかってきました。

2015年に発表されたばかりなので、ホヤホヤの研究成果ですね。

 

様々な細菌の集合体を顕微鏡で見ると、お花畑のように見えるのでフローラと言います。

腸内フローラはよく知られていますが、子宮の中にもお花畑があるんですね。

そして、腸と同じように、子宮内にも善玉菌が存在し、子宮内環境を守ってくれています。

 

セントマザー産婦人科の説明

www.stmother.com

 

 

子宮内フローラと妊娠率

子宮内に存在する主な善玉菌は、ラクトバチルスやビフィズス菌などが挙げられます。

これらの善玉菌がウィルスや細菌の感染を防いでくれ、お腹の中の赤ちゃんを感染症から守る役割をしているんだそうです。

目には見えないミクロの世界にお花畑があって、そのお花に囲まれて赤ちゃんが育っていると思うと、なんだかメルヘンです。

 

一方、善玉菌が減ってフローラが乱れてしまうと、雑菌が増えてしまいます。

雑菌が増えてしまうと、その雑菌を殺すために免疫が活性化し、着床しようとしている胚を攻撃してしまうんだとか。

 

子宮内フローラが正常だった人と、乱れている人を比べた場合、妊娠率に大きな差が出たという研究結果が発表されています

 

子宮内フローラと妊娠率(体外受精における)

  妊娠率 妊娠継続率 出産率
子宮内フローラ正常群 70.6% 58.8% 58.8%
子宮内フローラ異常群 33.3% 13.3% 6.7%

まず妊娠率に大きな差があることに驚きです。

正常なフローラを持っている人は、7割が妊娠しています。

対して、フローラが乱れている人は3割。

はっきり結果がわかれています。

 

最終的な出産率の差になると、その差はさらに広がります。

約60%と約7%…歴然です。

子宮は直接、胎児を育む場所なので、いい環境であれば妊娠率が高まるというのは納得できる話です。

 

子宮内フローラ検査の日程

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フローラ検査は、高温期にしかできません。

おそらく、着床する時期の子宮内環境を調べることが重要なのだと思います。

 

ですので、高温期の時期を計算して予約する必要があります。 
生理周期が規則正しい人は予測がつけやすいが、不規則な人はけっこう大変なようです。
もし万が一、予測がはずれて検査日が低温期になった場合は、延期になるようです。

 

子宮内フローラ検査の内容と痛み

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子宮内膜液(膣内フローラは膣分泌液)を採取して、DNA配列を調べます。

遺伝子レベルで解析するので、存在するすべての菌を正確に抽出することができるんだとか。

検査には、子宮体がん検査で使用する器具を使用するようです。

私は一度、子宮体がん検査を受けて倒れた経験があるので、ちょっと怖いなと感じました。

 

体がん検査、すごく痛かったんですよね…。

私は今回、子宮鏡検査と同時に行うおかげで全身麻酔下でできますが、麻酔なしでやると思うと身構えてしまいます。

 

子宮体がん検査の記事はこちらです。

isohiyo-wantbabysooner.hatenablog.com

 

1回目の検査はたまたま子宮鏡検査と同時に受けることで全身麻酔の恩恵を受けられ、無痛でした。

後日、受けた再検査は麻酔なしだったのですが、痛みは多少あるものの、我慢できるレベルでした。(このあたりはまた改めて書きます)

痛みのレベルを10段階で表すとしたら、私の場合はくらいでしょうか。

子宮体がん検査の激痛を思い出して身構えていたのですが、予想していたよりも痛くありませんでした。

もちろん、内膜を採取するのでまったく痛くないわけではありませんが、それほど恐れる必要はないと思います。

 

膣内フローラ検査の代わりに受けた膣培養検査

子宮内フローラと同じように、膣内にもフローラがあり、子宮内のフローラ検査とは別に膣内フローラ検査も受けることができます。

しかし、膣はもともと細菌が侵入しやすい場所で、その時の体調によって検査結果が左右されやすいようです。

フローラ検査は費用が高い(約4倍の差があります)ということもあって、先生の勧めで、代わりに膣培養検査を受けることにしました。

 

膣培養は、膣の分泌物を採取して培養液で培養し、その中にどんな菌がいるのかを調べる検査です。

ただし、中には培養できない菌もあるらしく、すべての菌を検出できるわけではありません。

一見するとフローラ検査に似ていますが、遺伝子レベルで解析するフローラ検査の方が、正確な検査結果が出るようです。

フローラ検査の費用が高いのは、そのためなのでしょう。

より精度を高めたい方は、膣内フローラ検査の方がいいと思います。

 

ちなみに、膣培養検査は、スポンジブラシを使って分泌物を採取します。

違和感はありますが、痛みはほとんどありません

子宮頚がん検査に似た感覚です。

 

フローラ検査の周期は要避妊

検査では内膜を採取するため、妊娠していると流産してしまう恐れがあります。

ですので、フローラ検査を受ける周期は必ず避妊しなくてはいけません。

 

また、子宮内環境への影響を考えて、5日前から避妊しなくてはいけません。

正確な検査結果を出すためですので、守りましょう。

 

費用は

※すべて税抜きです。

子宮内フローラ検査(子宮のみ)が37,900円

膣培養検査が6,180円

 

ちなみに、膣内フローラ検査の費用は、子宮内と同じく37,900円です。

下記の表によると、2回目以降は少し安くなります。(約3割引きです)

 

また、1回目の検査に限っていえば、膣と子宮内を同時に行うと12,000円ほど安くなります。

膣内フローラ検査も受けようと思っている方は、別々に受けるよりも、初回に子宮内フローラ検査と一緒に受けた方がお得ですね。

  1回目 2回目以降
膣内フローラ ¥37,900 ¥25,700
子宮内フローラ ¥37,900 ¥25,700
膣&子宮両方 ¥63,600 ¥51,400

 

検査結果は時間がかかる

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4週間ほどかかります

結果が出るまでに時間がかかるので、 お休み周期などをうまく使うといいです。

 

また、結果が悪かった場合は再検査を勧められることが多いです。

後述しますが、一定期間、抗生剤やサプリメントを飲んでから再検査することになるため、1回目の検査から再検査の結果が出るまでには最短で3ヶ月はかかってしまいます。

その間は、移植はお預けになるので、受けようと思っている方は早めに受けておいた方がいいと思います。

 

結果が悪かった場合はラクトフェリン

ラクトバチルスやビフィズス菌などの善玉菌が80%を超えている場合は、特に対策は必要ありません。

正常な子宮(膣)内環境です。

 

悪い菌が検出された場合は、一定期間抗生剤などを服用して、悪い菌をやっつけます。

私の場合、10日間ほど抗生剤を服用し、悪い菌を撲滅しました。

 

ラクトバチルスが極端に少ない場合などは、ラクトフェリンサプリを飲んで、ラクトバチルスを増やす対策をとります。

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ラクトフェリンは、ラクトバチルスのエサとなる成分です。

ラクトフェリンを1日700mgを1か月間接種することで、ラクトバチルスが大幅に増えるという論文が発表されています。

 

私が通うセントマザー産婦人科では、NRLファーマという会社が販売しているラクトフェリンGXというサプリを推奨しています。

本来は1日3錠(300mg)を接種するものなのですが、子宮内フローラを改善する目的で飲む場合は、論文と同じように1日7錠(700mg)接種することを勧められます。

粒が小さいわけではないので、一度に7錠を飲むのはけっこうつらいです。

朝と夕など、数回にわけて飲むと楽かもしれません。

 

値段は、90錠入りで7,000円+税です。

1日7錠なので、1本は12日分。

1か月に換算すると、税込みで18,000円ほどかかる計算になります。

高額ですね!

また、出産まで服用を続けることが好ましいとされているので、すごくお金がかかりそうです…。

 

もちろん、あくまでサプリメントなので、効果が必ず出るものではありません。

子宮内環境を劇的に改善してくれるような、画期的な医薬品が出てくれるといいんですけどね。

 

 


フローラが正常な人とそうでない人の妊娠率の差に驚かされました。

発表されて4年ほどなのに、多くの病院がフローラ検査を導入しているのは、それだけ画期的な発見だったのでしょうね。

 

次回は、フローラ検査と膣培養検査と同時に受けた「子宮内膜炎検査と子宮鏡検査」について記します。

 

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