【不妊治療】体外受精・ショート法の排卵誘発方法とスケジュール(スプレキュアと自己注射)
前回、初めての体外受精へむけて受診しました。
いよいよ初めてのIVFチャレンジです。
私の今回の排卵誘発方法は、ショート法になりました。
使用する薬剤は、スプレキュア(点鼻薬)とHMGフェリング150単位の自己注射です。
薬剤は、時間厳守で使用しないといけないものがあり、採卵までは気が抜けません。
なんといっても自分で注射をするという難関が毎日待ち構えています。
慣れてくるとたいしたことはないのですが、最初はとにかく緊張してすごしていたことを覚えています。
今日は、私が使用した排卵誘発剤(HMGフェリングとスプレキュア)と、ショート法のスケジュールについてまとめてみました。
体外受精の概要については、こちらをご参照ください。
誘発方法が決定した生理3日目の診察については、こちらをご参照ください。
薬の種類
スプレキュア(点鼻薬)
GnRHアゴニストと言われる薬剤で、スプレキュアは商品名です。
病院によってはブセレキュアという商品名のものを使用している方もいますね。
卵胞が勝手に育つのを防ぐとともに、排卵を抑制する効果があります。
スプレキュアの価格は、1本18,000円+消費税(8%)で19,440円です。
もちろん自費なので、高価です。
中止の指示が出るまでは継続して使用します。
1回でも忘れてしまうと質のいい卵子が採れなくなってしまうため、点鼻し忘れないように注意が必要です。
ここは看護師さんから、かなり強く言われました。
使用方法
1日3回(8時間おき)に点鼻します。
ややうつむき加減の状態で鼻に垂直に差し込んで、左右1回ずつシュッと噴射します。
すぐに上を向いて、数回ゆっくり深呼吸します。
鼻で息を吸い込み、口から吐きます。
(点鼻の回数や時間などは、病院によって異なる場合がありますので、病院の指示に従ってください)
鼻水が出ていたり鼻がつまっている場合は、鼻をかんで点鼻します。
たまに喉に薬液が流れ込んできて、「にがっ 」となりますが、そのまま飲み込んでも大丈夫です。
(私はこの味が苦手です。ほんとまずい…)
もちろん、喉に流れてこなくても問題ありません。
鼻から少し垂れてきてしまうこともありますが、鼻の粘膜に薬剤を付着させることが目的ですので、あまり神経質にならなくても大丈夫です。
私の経験上、勢いよく深呼吸すると喉に流れてくることが多い気がします。
鼻の粘膜に行きわたらせるように、ゆっくり息を吸うことがコツです。
点鼻の時間
セントマザー産婦人科の説明では、6:00、14:00、22:00の1日3回点鼻することになっていましたが、自分の生活スタイルに合わせて都合のいい時間で点鼻を始めていいようです。
とにかく「8時間おきに必ず点鼻する」ことが重要のようです。
わたしは朝がそれほど早くないので、起床時間に合わせて「7:00、15:00、23:00」で点鼻すると決めました。
忘れないようにスマホのアラームを設定しよう
とにかく点鼻し忘れないことが重要です!
私は、スマホのアラームを設定して、忘れないように努めました。
カベルゴリン(潜在性高プロラクチン血症の薬)もちゃんとアラームかけてます。
なにかをしている最中にアラームが鳴り、「終わったら点鼻するから」と、安易にいったんアラームを切るのはやめましょう。
けっこうそのまま忘れて時間がたってしまうことがあります。
確実に点鼻するまでは、油断禁物!
スヌーズ機能をつけておくといいです。
外出するときは忘れずに持ち歩こう
「すぐ帰ってくるから」と、持って行かなかった時に限って用事に時間がかかってしまい、焦ることがあります。
私は、玄関に「スプレキュア!」という張り紙をして、ごくごく短時間の外出以外は必ず持ち歩くようにしていました。
特に病院に行く際は時間がかかることがあるので、忘れないようにしていました。
点鼻し忘れた時は
私も一度うっかり30分ほど点鼻し忘れたことがあります。
ドクターに確認を取ったら、30分程度であれば誤差の範囲内で影響はないようです。
それ以上長い時間忘れた場合は、病院の指示を仰いだ方がいいと思います。
HMGフェリング(注射)
卵胞を育てるための薬剤です。
個人の体質などによって、量を調整して処方されます。
150単位・300単位が一般的に使用されるようですが、私は一度、75単位を処方されたこともあります。
注射代は、自己注射の場合は150単位で、1日分約1,800円です(消費税8%込・生理食塩水、アルコール綿、注射器代含む)。
病院で打ってもらう場合は、自己注射の倍近い金額になります。
毎日通院するのは大変なので、多くの人は恐怖と戦いながら自己注射を選択しているようです。
打つ時間は特に決まっていないので、「落ち着いて打てるときに打ってください」と言われました。
自宅で自己注射する場合は、常温保存で大丈夫です。
特に指示はありませんでしたが、念のため直射日光の当たらない場所に保管していました。
hcg(注射)
人工授精の時は排卵促進のための補助的な役割でしたが、体外受精においてはかなり重要な役割を持ちます。
卵子はもともと卵胞壁(卵胞内の膜)にくっついています。
hcgを打つことで約36時間かけて卵子の最終的な成熟が完了し、卵子が卵胞壁からはがれ、採卵できる状態になります。
つまり、hcgを打たなければ、採卵できない(卵子が卵壁からはがれず、取り出せない)ということになります。
このhcg注射が最後の一仕事ですが、絶対に忘れないようにしなくてはいけません。
自宅で自己注射する場合は、冷蔵保存です。
注射する10分ほど前に冷蔵庫から出しておきます。
冷たいまま注射すると、温度差で痛みが強くなります。
自己注射の場合、採卵予定時間の36時間前に打つよう指示が出ますので、スプレキュアと同様にアラームをかけておくといいです。
ショート法のスケジュール
スプレキュアは生理3日目から1日3回、時間を決めて点鼻します。
HMGフェリング150単位は、生理3日目から8日目までの6日間、1日1回打ちます。
こちらが実際のスケジュール表です。
注射6回終了翌日の生理9日目で受診して、卵胞の育ち具合をチェックします。
育ち具合がよければ一回の卵胞チェックで済むのですが、十分な大きさに育つまで何度か卵胞チェックの通院が必要になる場合が多いです。
生理9日目の卵胞チェックのときに卵胞がまだ小さければ、注射などは追加されていきます。(つまり、費用が多くかかる!)
経済的にはできるだけ早く卵胞が発育してくれた方が助かりますね。
卵胞が十分な大きさに育てば、採卵2日前(前々日)の夜にスプレキュア点鼻を終え、hcg5000単位を自己注射して、最終的な成熟を促します。
hcgを打ったおよそ36時間後に採卵という流れです。
タマゴの成長しだいなので、採卵日は予測不能です。
2~3日前になって突然決まることが多いです。
ですので、生理11日目くらいからは、いつ採卵になっても対応できるようにしておかなければいけません。
スケジュール調整も、体外受精においては大きな課題となります。
採卵日には夫も採精しないといけないため、仕事などで都合がつかなければ、採卵日までの間に凍結保存しておかなければいけません。
まとめ
スプレキュア、hcg自己注射は、時間が決められているので、忘れないようにしましょう。
スマホのアラーム機能が便利です。
卵胞の育ち具合に影響されるので、採卵日の予測は非常につけづらく、スケジュール調整が大変です。
私は自己注射がけっこうストレスでしたが、今ではサクサクできるようになりました。
看護師さんに引かれるほど怖がっていたのに、慣れるもんなんですね。
まぁ、それだけ回数をこなしてしまったということなのですが…。
だから、これから自己注射を始める方は、安心してください。
きっと大丈夫です!ちゃんとできるようになります!
次回は、私も大苦戦した自己注射(手順とコツなど)について記します。